そのお母様はかなりの鬱状態になってしまったようです。
お酒に溺れ、夜中に奇声を発し、警察の方が来る事もしばしばです。
そんなある日、少年の所に親戚から知らせが入ります。
「お母さんが港で自殺をしたらしい!」
少年は、いずれこうなる事も想定していたのか落ち着いていたそうです。
「わかりました。」と静かに頷きました。
母は、港で心臓を一突き、失血死したそうです。
少年は警察の方に、「色々ご迷惑をかけました。」と丁寧に頭を下げたそうです。
その落ち着きようは、警察署内でも噂になったそうです。
葬儀では、迷惑をかけたくないからとアルバイトで貯めたわずかなお金を差し出し
「これで何とかお願いします。」と懇願しました。
最後の挨拶では
「母はやっと落ち着いた所に行った気がします。私も安心しました。」と
泣きながら見送りました。
その光景に、葬儀のスタッフも涙したと聞きました。
少年の気持ちには中々たどり着けないですが、すごく心温まる話だと思います。
遺品が積まれたトラックに「あとは、よろしくお願いします。」と
頭を下げた少年の姿が頭から離れません。

