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温暖化(2)

概要
地球表面の大気や海洋の平均温度は「地球の平均気温」あるいは「地上平均気温」と呼ばれ、地球全体の気候の変化を表す明確な指標として用いられており、19世紀から始まった科学的な気温の観測をもとに統計が取られている。地球の平均気温は1906年〜2005 年の100年間で0.74℃(誤差は±0.18℃)上昇し、20世紀後半のほうが上昇のペースが速く、近年地球の平均気温が上昇していることを示すデータが観測されている。これに起因すると見られる、海水面(海面水位)の上昇や気象の変化が観測され、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されている。

この地球温暖化は自然由来の要因と人為的な要因に分けられる。20世紀後半の温暖化に関しては、人間の産業活動等に伴って排出された人為的な温室効果ガスが主因となって引き起こされているとする説が有力とされている。2007年2月には国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行した第4次評価報告書(以下、AR4と表記)によって膨大な量の学術的(科学的)知見が集約された結果、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は9割を超えると報告された。このような報告が現在の世界の動きの基礎となっている[1]。

AR4で集約された科学的知見によれば、2100年には平均気温が最良推定値で1.8〜4℃(最大推計6.4℃)、海面水位は平均推計で38.5cm(最大推計59cm)上昇するとされている。地球温暖化の影響要因としては、人為的な温室効果ガスの放出、なかでも二酸化炭素やメタンの影響が大きいとされる。また人為的な土地利用によるアルベドの低下、排気ガスなどのエアロゾルやススといった、温室効果ガス以外の原因もある。その一方で太陽放射の変化の寄与量は人為的な要因の数%程度でしかなく、自然要因だけでは現在の気温の上昇は説明できないことが指摘されている。また一度環境中に増えた二酸化炭素などの長寿命な温室効果ガスは、能動的に固定しない限り、約100年間(5年〜200年[2])に亘って地球全体の気候や海水に影響を及ぼし続けるため、今後20〜30年以内の対策が温暖化による悪影響の大小を大きく左右することになる。

ただし、それぞれの原因が気候に与える影響に関して、科学的な理解水準が異なる。温室効果ガスに対する科学的理解の水準は比較的高いが、水蒸気や太陽放射といったほかの影響因子には理解度が比較的低いものや専門家の間でも意見が分かれる部分もあり、AR4においても信頼性に関する情報として意見の一致度などが記載されている。予測精度を上げる努力が続く一方、こうした不確実性を批判する意見や、政治的陰謀であるとの主張も存在する。

地球温暖化は、気温や水温を変化させ、海水面上昇、降水量(あるいは降雪量)の変化やそのパターン変化を引き起こすと考えられている。また、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させる可能性がある。また生物種の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されている。大局的には地球温暖化は地球全体の気候や生態系に大きく影響すると予測されている。ただし、個々の特定の現象を温暖化と直接結びつけるのは現在のところ非常に難しい。また、こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼすと考えられている。真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化、生物相の変化による影響などが懸念されている。2〜3℃を超える平均気温の上昇が起きると、全ての地域で利益が減少またはコストが増大する可能性がかなり高いと予測されている(AR4)。また温暖化を放置した場合、今世紀末に5 - 6℃の温暖化が発生し、世界がGDPの約20%に相当する損失を被るリスクがあるとされる(スターン報告)。

日本における影響の予測も進められており、現時点で洪水被害の増大や農業・漁業、建造物への深刻な影響が予測されている。

このように地球温暖化のリスクが巨大であることが示される一方、その抑制(緩和)に必要な技術や費用の予測も行われている。スターン報告やAR4 WG IIIの集約した学術的知見から、人類は有効な緩和策を有しており、温室効果ガスの排出量を現状よりも大幅に削減することは経済的に可能であり、経済学的にみても強固な緩和策を実施することが妥当であるとされる。同時に、今後10〜30年間の緩和努力が決定的に大きな影響力を持つとも予測されており、現状よりも大規模かつ早急な対策の必要性が指摘されている。

このような予測に基づき、地球温暖化の対策として様々な自主的な努力、および政策による対策(緩和策)が進められ、幾つかはその有効性が認められている。現在のところ、その効果は温暖化を抑制するには全く足りず、現在も温室効果ガスの排出量は増え続けている。また、コストなどを理由に挙げてこのような緩和策に反対・抵抗する国や勢力も存在する。

対策としては京都議定書が現時点で最も大規模な削減義務を伴った枠組みとなっている。現行の議定書は、議定書目標達成に成功した国々もある一方、離脱・失敗した国々もあるなど、削減義務達成の状況は国により大きく異なり、議定書の内容に関する議論も多い。しかし、対策費用増加を含めた今後の被害を抑制するために、京都議定書よりもさらに強固な緩和策が必要であるということは、既におおむね国際的な合意(コンセンサス)となっている。このため、新たな義務づけの枠組みと目標を決める動きが活発になっている。

日時:2009年7月 2日 15:03