ご近所の方
遺品整理は家財道具を搬出したりするので、トラックを停めたり、場合によってはパッカー車が来て大きな音を立てる場合もあります。
当然ご近所への配慮も必須になってきます。
しかし必ずしも協力的ではない場合があります。
大阪市郊外の古いアパート、ここで孤独死がありました。
依頼主は弟様で四国から来られていました。ある場所で待ち合わせをして、家に向かいました。弟様は
「兄の家は初めて行くのですよ・・。部屋の事はお任せしますので、よろしくお願いします。」と言い、あまり部屋に入りたくない感じでした。
あまり連絡など取り合っていないようでした。
現場は古い文化住宅などが立ち並ぶ所で、兄の家を二人で探していました。
するとどこからともなく人が集まって来ました。
「ひょっとして○○さんの家か?」
「あんた誰や?」
など4人ぐらいに囲まれました。
「ご迷惑掛けました。私は弟で、家の整理をお願いする事にしました。今から作業に入ろうと思いますので、よろしくお願いします。」
弟様は深く頭を下げました。
弟さんが鍵を開けて私が部屋に入ろうとした時に、ご近所の方に腕を捕まれました。
「なんであんたが先に入る?遺族から入るのが筋やろ!」と言われてしまいました。
(確かにそうかもしれませんが・・・)
すかさず弟様が「いえ、私は何もできませんので、この方にすべて一任しているのです。」とフォローして下さいました。
すると近所の方は「不動産の書類とか、貴重品とかもあるでしょ!こんな業者に任して大丈夫か?」と発言。
これには私もびっくり。私の言動に何か問題でもあるのか真剣に考えました。
私が遺品整理について説明しようと思った矢先、
「兄の葬儀ですごくよくしてくれた方の紹介なんです。私は彼を信じています。実際私も明日四国に帰らなければなりません。誰かに任すしかないので、メモリーズさんに任せます。」と言ってくれました。
少し目頭が熱くなりました。
男意気を感じずにはいられませんでした。
作業は3時間ほどで終了しました。
ご近所の方も仕事内容に感心してくれました。
遺品を片付けるから遺品整理ではなく、そこに少しでもハートを感じて頂けるような仕事を志したいと改めて思いました。


